この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。
- 公開
- 1996年
- 日本…劇場未公開
- 原題
- 『HAPPY GILMORE.』
- 時間
- 92分
- 監督
- デニス・デューガン
- 主要キャスト
- アダム・サンドラー/クリストファー・マクドナルド/ジュリー・ボーウェン/カール・ウェザース/フランシス・ベイ/ベン・スティラー
※以下ではネタバレを含みますので、まだご覧になっていない方はご注意ください!
予告動画
僕の大好きなコメディ俳優、アダム・サンドラー。
この作品は僕が最初に見た彼の作品【アダム・サンドラーはビリー・マジソン】の翌年に製作されたこともあり、【ピクセル】よりも楽しむことができました。
主人公の名前は原題にもなっているハッピー・ギルモアなのですが、なぜか邦題はギルで終わってしまっています。
謎は少し残りますが安定の面白さでした、ホッケーの才能がからっきし無いもののホッケー選手を目指している青年がひょんなことからゴルフトーナメントに参加することになるコメディ映画【俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル】です。


映画【俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル】の簡単なあらすじ
小さな頃からプロのアイスホッケーのプロ選手になるのが夢だったハッピー・ギルモア、入団テストに受けるが力はあるものの上手く滑ることができない上に喧嘩っ早い性格も災いして一向に合格する気配が無かった。
そんなある日、大好きなおばあちゃんが家賃を滞納していたが発覚し住んでいた家を差し押さえられてしまう。
滞納していた金額はなんと27万ドル(およそ2800万円)、いきなりそんな大金を用意できないギルモアはひとまずおばあちゃんを老人ホームに預けることにする。
おばあちゃんの家に戻ると業者が家財道具を運んでいたがどうやらサボっている様子、おじいちゃんのゴルフクラブを使って遊んでいたのでギルモアが注意すると自分よりボールを飛ばせたら作業に戻ると勝負を持ち掛けてくる。
今までホッケー一筋でゴルフなどしたこと無かったギルモアだったがここで思わぬ才能を開花させ、フォームなどまるでなっていないもののプロ顔負けの飛距離で余裕で賭けに勝つ。
この経験で味を占めたギルモアはゴルフ練習場に出向き客に驚異的なショットを見せることで小銭を稼いでいたが、そこに偶然居合わせていたのは元プロゴルファーのチャップス。
彼にゴルフの才能の片鱗を見たチャップスはギルモアをスカウトするもホッケー選手になりたいギルモアはもちろんそれを拒否して帰ろうとする。
しかし大会に出場して優勝すれば賞金を手に入れることができるという話をチャップスがするとピタリと歩みを止める、大金が手に入ればおばあちゃんの家を取り戻せるかもしれないと考えたギルモアは不本意ながらも大会に出場することを決意する…
こんなゴルフ中継なら見たいかもと思わせてくれる映画
僕がゴルフに対して抱いているイメージといえば【紳士のスポーツ】【金持ちがやるもの】【敷居が高い】など、どちらかというとお堅いイメージがあり取っつきにくい印象をもっていました。
石川遼選手や宮里藍選手などといった若手プロゴルフプレイヤーの活躍をニュースで見るのはほどほどに好きですが、ゴルフ中継を見るのは正直つまらないです。
その理由は何故か考えました、結果ギャラリーが静かすぎるというのが1つの原因だと思いました。
やっぱりスポーツといったら観客も一緒になって盛り上がるのが楽しいと思うのですがゴルフにはそれがない、だからあまり好きになれなかったのかもしれません。
しかしこの『俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル』は今まで僕が持っていたゴルフに対する少しマイナスなイメージを吹き飛ばしてくれました。
ドリフのようなベタなお笑いがたんまりと
アダム・サンドラーの映画といえばやはりおバカすぎるコメディ要素ですが、本作においても至る所に笑わせてくれる要素が盛り込まれています。
まずは主人公のハッピー・ギルモアはとにかく喧嘩っ早い。上手くいかないことがあるとつい手を上げてしまう幼稚な面があるのですが、1時間半の映画の中で何人殴るんだってくらいに人を殴ります。
ホッケーの入団テストの審査員、ゴルフのキャディー、一緒にラウンドを回るおじいさんetc…
とにかくヒロインに釘を刺されるまで問答無用に手を上げます(なおこのおじいちゃんには返り討ちにされちゃいます)。
©1996 HAPPY GILMORE. 俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギルより引用
個人的に一番面白かったのがギルモアにゴルフの才能を見出したチャップスがギルモアからプレゼントを渡されるシーン。
チャップスは昔ワニに右手を食べられてしまい義手だったのですが、ギルモアがボールを池ポチャした際に偶然そのワニを発見します。
ワニに自分のボールを食べられそうになったギルモアは無謀にも戦いを挑み見事勝利、ボールを奪い返します。
©1996 HAPPY GILMORE. 俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギルより引用
その後チャップスはギルモアに苦手なパターの特訓をしてギルモアは見事にそれを達成、チャップスはお祝いとしてホッケースティック型のゴルフクラブをプレゼントします。
ギルモアは感謝の気持ちを伝えると実は自分もプレゼントがあると大きな箱をチャップスに渡します、何が入っているのだろうと嬉しそうに封を開けるとなんとそこに入っていたのは自分の手を噛み千切ったワニの首。
©1996 HAPPY GILMORE. 俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギルより引用
予想外のプレゼントにめちゃくちゃ驚き後ずさりしたチャップスはそのまま後ろにあった窓を突き破って2階の窓から転落、なんとそのまま帰らぬ人となってしまうのです。
このシーンはおバカすぎてゲラゲラと笑ってしまいました、その他にも吹き出してしまうようなシーンが沢山あり飽きの来ない作品となっております。
ギルモアのプレーに魅了されていくギャラリーたち
そんな破天荒で型破りなギルモアのプレーがテレビで放送されるとその人気はうなぎのぼり、まさしく時の人となります。
今までゴルフに興味の無かった若い人たちもギルモア見たさにゴルフ場に集まってきて裸になって応援したりお酒を飲みながら応援したりと、まさにやりたい放題。
©1996 HAPPY GILMORE. 俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギルより引用
©1996 HAPPY GILMORE. 俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギルより引用
ギルモアの下品なプレーとフェス会場と勘違いしているかのような観客たちにゴルフの品性が疑われるという声も上がりますが、ギルモアのお陰でかつてないほどの盛り上がりを見せているのも事実なので主催者側も無理には止めません。
こんな楽しそうなゴルフ観戦なら僕も行ってみたいと思いました、それくらいギルモアのプレーには人を惹きつける不思議な力があるのです。
立ちふさがる相手も極悪というほどではなくどこか憎めない
一方ちやほやされているギルモアを見て良い気がしないのは、プロゴルファーで今大会の優勝候補であるシューター・マクギャビン。
©1996 HAPPY GILMORE. 俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギルより引用
初めこそギルモアなど眼中にもなかったシューターですが、次第に成績を上げ自分に追いつきそうになり人気も取られると様々な妨害行動にでます。
しかしこのシューターも根っからの悪役という訳ではなく、少し抜けているようなところもあるので敵ではあるものの嫌悪感を抱くほどではないので最初から最後まで笑って観ることができました。
映画【俺は飛ばし屋/プロゴルファー・ギル】の感想を簡潔に

頭を空っぽにして観るのにもってこいな映画、アダム・サンドラーの作品にしては下品な要素は少ないのでそういうのが苦手な方にもオススメできる1本です。
最後までご覧いただきありがとうございました!
コメント