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- 日本公開
- 2017年
- 原題
- Swiss Army Man
- 時間
- 97分
- 監督
- ダニエル・シャイナート/ダニエル・クワン
- 主要キャスト
- ポール・ダノ/ダニエル・ラドクリフ/メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ティモシー・ユーリック/マリカ・キャスティール/リチャード・グロス/アントニア・リベロ/アーロン・マーシャル/アンディ・ハル/シェーン・カルース
以下ではネタバレを含みますので、まだご覧になっていない方はご注意ください!
予告動画
ハリポタシリーズのダニエル・ラドクリフが死体役を演じるということで少し話題になったのがこの作品。
正直に言うとハリポタよりもロード・オブ・ザ・リング派だった僕ですが、ダニエル・ラドクリフがハリポタ以外の映画に出ているのを知ったのは初めてだったので興味を持って観ることに。
最初に観た時はそのぶっ飛んだ内容に「なんじゃこりゃ」と笑っていましたが、物語が進むにつれて色々と考えさせるような場面も出てくる少し不思議な作品でした。
無人島に漂流した青年とそこに流れ着いた死体の交流を描いたファンタジーともヒューマンドラマとも取れる映画『スイス・アーミー・マン』です。
映画【スイス・アーミー・マン】の簡単なあらすじ
とある無人島で遭難した青年、ハンク。
携帯の電波も届かず誰の助けも来ない、死の淵に瀕し絶望した彼は首を吊り自殺を図ろうとするがその間際に浜辺に1人の男性が打ち上げられているのを発見する。
慌てて駆け寄り声を掛けながら心臓マッサージを施すもその男は既に息を引き取っていた。
意気消沈したハンクは再度首を吊ろうとするが死体から奇妙な音がしていることに気が付く、それは死体の中で腐敗したガスが生成されそれが体外に漏れてまるでオナラをしているかのような不規則な破裂音だった。
体全体が痙攣を起こすほどのガスを放出しながら波打ち際に横たわる死体は次第に波にさらわれていく、しかしよく見つめるとその死体は放出しているガスによって浮力を得てプカプカと浮かんでいるのだ。
一筋の光明が差し込んだハンクは急いで追いかけ彼に跨り脱出を図ろうとするのだったが…
多機能過ぎる死体とそれを器用に使いこなすハンク
本作のタイトルである『スイス・アーミー・マン』、これが一体何を指すかというとスイスアーミーナイフのように便利な機能を兼ね備えた男という意味になります。
そもそも僕はスイスアーミーナイフがどのようなものか全然分からなかったので少し調べてみるとすぐに出てきました。
こういうのです、見たことのある人も多いのではないでしうか。
1つのナイフに多機能が備わったいわゆる万能ナイフ、そのように便利な機能を持つ死体の男をこのスイスアーミーナイフになぞらえたのが『スイス・アーミー・マン』なのです。
まんまですね笑
彼が具体的にどんな機能を持っているのか端的に上げると
- カッター&髭剃り
- 水筒&シャワー
- 火打石 etc…
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
このように下手したらスイスアーミーナイフ以上に便利かもしれない死体くん(名前はメニー)ですが、それ以上に僕が気になったのが彼を使いこなすハンクでした。
サバイバルスキル高過ぎじゃね?
1人ではどうすることも出来ずただ死のうとしていたハンクでしたが、メニーという相棒を手に入れてからはまるで水を得た魚のように生への希望を見出しサバイバルスキルを開花させていきます。
メニーも物語が進むにつれて次第に話すようになりコミュニケーションを取れるようになるのでどちらかというと死体というよりもゾンビの方が近いかもしれません、これは以前観た『ウォーム・ボディーズ』を思い出しました。
流れてくるBGMが割といい
ハンクのメニーを使ったサバイバルシーンは本作の大きな見どころといえますが、それを彩る音楽も中々引きこまれるものがありました。
軽快な手拍子と共に「パッパッパ~パッパッパ~」と繰り返し流れるBGMが過酷なはずのサバイバル生活をどこか楽しいものに感じさせてくれます、2人もご覧の笑顔。
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
劇中でもハンクやメニーが同じ音楽を口ずさむのでいつの間にか僕も少しだけ覚えてしまいました、本作においてBGMは大きな役割を果たしていると思います。
なぜだか最後は泣きそうになる
こうしてメニーと力を合わせながらハンクは故郷へと戻るのですが現実はそう優しいものではありません、なぜならそれは傍から見ればハンクは死体を抱えてやってきた不審者にしか見えないからです。
メニーも人がいる場所に来てからは元の死体に戻ってしまい動くことも話すこともなくなってしまいます。
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
メニーと過ごした決して長くはないサバイバル生活について話しても誰も信じる人はおらず、むしろ精神に異常をきたした青年の戯言ととしか捉えられず蔑んだ目でハンクを見つめます。
遭難者から一転、変質者と見なされたハンクは手錠をはめられ連行されてしまいますがその瞬間ある奇跡が起きます。
それはただの骸と化したメニーの体内から再びガスが発生し、冒頭と同じように再び痙攣を起こしメニーは海に還っていくのです。
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
言葉だけでは伝えき切ることは出来ませんが、メニーのこの少しだけ笑顔を見せたような表情とBGMでウルッとなってしまいました。
下ネタ要素が強め
そんなウルッとさせてくれる『スイス・アーミー・マン』ですが結構下ネタが多く登場します。
ガスで浮いたメニーはそのガスをまるでオナラのようにお尻から物凄い勢いで噴出させます、ですがこれはまだまだ序の口です笑
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
メニーの役立つ機能に方位磁石があるのですが、一体どこがコンパスになるのかというとメニーのアソコ。
道端に落ちていた雑誌に載っているセクシーな女性の写真を見るとメニーのアソコがいきり立ちそれが方角を指し示すのです。
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
©2017 Swiss Army Man/スイス・アーミー・マンより引用
「どういう理屈だよ!」とめちゃくちゃ笑ってしまいましたが、本作ではこのような下ネタが随所に登場するのでそういうのが苦手な人は少し注意が必要かもしれません。
でも下ネタが多いアダム・サンドラー作品よりはどこか芸術的な気がします、あっちはモロコメディなので笑
映画【スイス・アーミー・マン】の感想を簡潔に

正直好みが分かれる作品。
ダメな人にとってはどこが面白いのか理解出来ないかもしれませんが、僕はなぜか惹かれるものがありました。
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本ページの情報は2019年12月31日時点のものです。配信が停止されている場合もあるので、最新の配信状況はAmazonプライムビデオサイトにてご確認ください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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